短編

風鈴

君に名前を呼ばれた気がした。窓際の風鈴がただ、寂しげに鳴いていた。 それは君が好きだった7月のよく晴れた空の色をしていて、そんなどうだっていいようなつまらないことが、僕にあの日の幼い約束を思い出させた。 ◆ あの頃、僕は潰れかけの美術部のたった…